石田瑞穂のブログ トラヴェリング・ソング
詩人石田瑞穂のブログです。旅のことば、ことばの旅。 詩と、さいたまの田園暮らしのことなど。
2013年4月27日土曜日
東京新聞・中日新聞に詩が掲載
本日4月27日
東京新聞・中日新聞の
夕刊文化面
「詩歌への招待」欄に
短い詩が掲載予定です。
タイトルは
「星が花になるまで」
ヒメイチゲはもう
終ってしまいましたが。
ぜひ、ご一読ください。
それと、
訂正とおわびが。
前回UPした
「現代詩手帖」5月号に
掲載予定の詩が
誌面の都合で
6月号以降の
掲載となりました。
掲載時に
追ってお知らせいたします。
ごめんなさい!
2013年4月24日水曜日
「現代詩手帖」に詩が掲載
新しい書き下ろしの詩
「蝶と電車」が
「現代詩手帖」に
掲載されます。
80行ほどの
長めの詩ですが
ぜひ、ご一読ください。
出張から帰ると
これから
「現代詩手帖」で
担当する
新人作品投稿欄用の
200篇ほどの作品が到着。
読むのがとても楽しみ。
明日はラジオ収録で
都内に1泊出張。
ドイツ時計のコピー、
空海の声字実相を
論じる依頼も
追加できていた。
明後日、帰宅したら
小人さんが
知らない間に
ぱっくり開いた
〆切の口を
塞いでくれていると
いいな、、。
2013年4月22日月曜日
たけのこ
早筍の刺身
筍の煮物
*
四月半ばに出回る
筍(たけのこ)を
早筍といって珍重しますが
うちの竹林に生えた
筍も今年は早かった。
筍は土表から
10センチほど
頭をだしたところを
掘り起こして採ります。
掘りたてで新鮮なので
上半分ぐらいは
煮炊きしないで
たべられるほどの
やわらかさ。
下半分はかるくゆで
煮物にしますが
ふつうの小料理やでだす
刺身ぐらいの
やわらかさと
鮮度はあります。
筍の刺身は
灰汁抜きをせず
かるくゆでたものを
酢みそや
からしマヨネーズをつけて。
この刺身をたべないと
新緑の季節が
迎えられないのですが
今年はゴールデンウィーク
になるまえに
あらかたでつくしそう。
ちなみに家では
灰汁抜きは
ボウルに水を適量入れ
大根をおろした
あとの水分を
加える。
本来は水と大根液は
1対1が理想
そこに1%の塩を溶き入れ
皮をむいて半分に切った
筍を2〜3時間
つければ終わり。
筍を細かく切れば
1時間でも充分です。
先週は
朝掘った筍を
新聞紙にくるみ
袋づめして
お世話になっている方々や
詩人の城戸朱理さん
渡辺めぐみさんなどに
お送りしたのでした。
2013年4月18日木曜日
ルイ・マクニースを読む
二冊同時刊行の、ルイ・マクニース著
『秋の日記』と『ルイ・マクニース詩集』
(両書とも思潮社刊)
*
春に届いた、『秋の日記』。
北アイルランドの詩人、
ルイ・マクニースの翻訳詩集を
訳者の辻昌宏、道家英穂、
髙岸冬詩各氏からお送りいただく。
マクニースは、いわゆる
1930年代のオックスフォード詩壇
オーデン・グループのひとり。
オーデンとアイスランドを旅行し
詩と散文で共作した
『アイスランドからの手紙』で
ご存知の方もいると思います。
とはいえ
マルクスに傾倒する詩人でもなく
主知的にすぎる詩人でもない。
本人はオックスフォードの
古典教師であり翻訳家だった
こともあるそうですが
詩は古典的な知識を抑制し
あくまで「生」に根ざした
多面的で、自伝的な作風。
詩中にも
「哲学には違和感を覚える」
というフレーズがあり
アイルランド人の
土と俗に根づいた
気骨をただよわせています。
長篇詩『秋の日記』は
ほんとうに素晴らしい。
『ルイ・マクニース詩集』の
「訳者あとがき」で道家英穂さんが
「ルイ・マクニースは
複眼的思考の詩人だった」と
書かれています。
戦争とドグマの時代に
唯一の思考に陥らず
つぎつぎと押し寄せる
現実の多彩な波をインクに
ペンをにぎりつづけた…。
オックス/ブリッジ人の
ブッキッシュな
エリート主義(失礼!)
ではこうはいかない
繊細ながらも
人生と社会の
酸いも甘いも噛み分けた
しなやかで
太さのある詩集です。
翻訳も大変読みやすく
訳者各氏による
詳細で懇切丁寧な
註と解説がついています。
どなたか、ぼくに
きちんと書評を
書かせてくれないかなあ。
2013年4月16日火曜日
詩歌梁山泊主催 第三回「詩歌トライアスロン」
去る4/14の日曜日、神楽坂の日本出版会館で
第三回「詩歌トライアスロン」が開催。
ぼくも参加している
俳句・短歌・現代詩の三詩型交流サイト
「詩客」のイベントです。
パネリストは
写真左から歌人の石川美南、光森裕樹、
俳人の柴田千晶(現代詩人でもある)、榮猿丸、
詩人の野村喜和夫、暁方ミセイの各氏
司会は歌人・俳人の堀田季何氏。
(iphoneだったので写りがよくなく、
すみません)
トークが中心の二部構成シンポで
「第1部」は歌人の岡井隆や瀬戸夏子
詩人の柴田千晶、野村喜和夫各氏など
俳句、短歌、現代詩の形式を
跨ぎながらつくられた作品を批評。
「第2部」は三詩型をすべて創作し
組み合わせてひとつの作品にするという
条件のもとで公募された作品を
パネリストたちが選考するという
ワークショップ形式の会でした。
グランプリは夏嶋真子氏の
「うずく、まる」が受賞。
面白かったのは
俳句、短歌、現代詩それぞれの創作者の
詩の読み方であり、言語観の差異。
同じ日本語で書く詩人たちでありながらも
テーマ、リズム、句切れについて
ポエジーの味わい方がまったくちがうのに
(当然といえば当然?)
実践的に気づかされ
改めて驚きを感じました。
それはなんというか
同じ日本語の詩なのに
お互いが海外詩ほどちがうんですね。
いわば日本語のなかの諸外国語
その翻訳空間に立ち寄ったような
刺激的な目眩…。
懇親会から三次会まで出席し
現代の俳人、歌人たちとも歓談。
俳句、短歌、現代詩で
先鋭な意識をもって執筆する詩人たちが
同じ場に集う希有な機会。
詩人の森川雅美氏の秀逸な
プロデュースにもよるのでしょうが
いま、その三詩型がクロスしつつ
新たな詩の可能性をさぐっている姿に
時代の必然性のようなものを感じます。
三詩型の差異を生身で
三次元で体感し尽くした
じつに楽しい半日でした。
次回も楽しみにしています。
2013年4月11日木曜日
駆け足の春
「春の日やあの世この世と馬車を駆り」
ご存知、現代俳人・中村苑子氏の
形而上から形而下まで
幅広く内包した名句。
草花も気候も目まぐるしくうつりかわり
のんびりしているようで
用事も多いのが、春。
この季節、思わず口ずさんでしまいます。
ここ十日間、詩や原稿の〆切
半徹夜をはさみ
父の親友が亡くなり
母方の祖父が亡くなり
諸行事がつづき
ブログも更新できなかった始末。
(メールを返信できなかった
関係各位、すみませんでした)
怒濤の日々が昨日で終わり
一息つけると思うや
桜は散り、庭は新緑の世界。
もう竹の子まで生えてきちゃった。
今年はとくに
春が馬車を駆るようにすぎてゆきます。
2013年4月3日水曜日
さいごの桜、はじまりの若葉
しだれ桜
ニット帽の方が小説家の古川日出男さん
当日のお花見の面々
お祝いのプレゼント
詩と生業の〆切に追われ
デスクから顔をあげずにいたら
いつのまにか
庭の花々が春の嵐で散ってしまった。
*
3/30の日曜日
「H氏賞受賞のお祝いに」と
ぼくと妻で翻訳家の石田みゆは
小説家の古川日出男さんと
奥様の千枝さん
JLPPの田島幸子さんに誘われ
新宿御苑にお花見に。
さらに、「現代詩手帖」3月号の
北欧現代詩特集で活躍した若き翻訳家
マユ・サーリッツアさんも参加。
古川さん夫妻と知遇を得たのは妻が先。
昨年のサロン・ド・リーブル
(毎年フランスで開催される
国際的なブックフェア)で出会って
会期中同行させていただいたという。
ぼくは古川さん夫妻とほぼ初対面。
それにもかかわらず
お招きしてくださったのには
とても驚き、感激しました。
中華レストラン「古月」に集まり
出会いを祝して、まずは乾杯。
トレードマークのニット帽をかぶった
(当日はヨウジ・ヤマモトのY-3)
古川日出男さんと千枝さんは終始
にこやかかつフレンドリーに会話をリード。
ここには書けないけれど
翻訳文芸の世界で国際的に活躍する
田島さんから古川さん夫妻に
良きニュースがもたらされたようだ。
つづいて、妻のみゆが
フランスの週刊誌「テレラマ」に掲載された
古川日出男評を訳してプレゼント。
ぼくは古川さんの
『馬たちよ、それでも光は無垢で』に
持参した万年筆でサインをもらった。
田島さんからはお祝いに
ジャズシンガー、ホセ・ジェームスの新譜CDと
フランスで「憧れのスイーツ」と呼ばれる
ア・ラ・メール・ド・ファミーユの
イースターエッグのチョコレートを
マユさんからは白薔薇のブーケを
いただいた。
(田島さん、これを書きながら
CDをきいてます!)
ゆうに2時間は歓談し食事が終ると、
ぼくらは新宿御苑へ。
お花見のシーズンも終わりであり
気温もかなり低かったことから
花見客もそう多くはない。
ゆったりとした気分でそぞろ歩き。
ソメイヨシノは花吹雪と終ったけれど
しだれ桜やウコン、タイハクは満開。
池の水鏡に花びらが散り敷き
花筏になっている。
それを見たマユさん
「フィンランドの海は
海面が凍ってこんなふうになります」と
じつに詩的なコメント。
異国の自然環境のちがいは
感受性にも差異をもたらす。
日本人では考えてもみない
抒情が結露するのだと思う。
閉園の時間になったので
近くの喫茶店でさらにおしゃべり。
古川さん夫妻の印象はひと言でいうと
ひらかれている、ということ。
千枝さんは日出男さんの実質的な
マネージャーであり1stエディター。
どこにいくのもご一緒らしく
ご自宅でも新作についての話が多いとか。
家で妻は千絵さんを
「大和撫子で、山のようにどっしりしている」と
いつも褒めそやしている。
小説家のフィッツジェラルドは
「詩人に憧れない小説家はいない」と
書いたけれど
小説家に憧れず、敬意をいだかない
詩人はいないと思う。
ぼくも日出男さんには創作のことや
いまの文学について
どんな考えをいだかれているか
つい、いろいろ尋ねてしまう。
喫茶店では気がつくと
皆さん、おのおのリラックスして
小説の話、詩の話、翻訳の話が飛び交っていた。
各界でアクションをひきおこす方々が
こんなふうに楽しく自然に集まれるのは
とてもいいな、と思った。
「じゃあ、また五月ごろ会いましょうか」と
古川さん夫妻。
大好きな新緑の季節
若葉のほかに
また楽しみがひとつ増えました。
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