2014年4月17日木曜日

Mikrokozmosz:初夏の境界線


ソメイヨシノ
散って
庭の
ゴンザクラ
満開

父が
好きな
花なの
だけれど
最初は
緑がかった
白い桜の
よさが
わからなかった

この小さな
花が咲くと
なんとなく
William
Carlos
Williamsの詩
"Asphodel,
That Greenly
Flower"を
思い出す
まったく
ちがう
花だけれど

ゴンザクラは
日々
眺めていると
白から
薄緑へ
そして
だんだんと
春の空に
染められて
ゆくように
桃色が
花弁に
はしりはじめる

八重や
他の桜の
濃い
ピンクに
飽きたころ
もう一度
新鮮に
楽しめる

ゴンザクラが
散るころ
ぼくは
ああ
桜の季節も
春も
終わりだな
と思う
そうでないと
初夏がこない

カメラマンの
友人が
教えてくれた
のだけれど
ゴンザクラの
朱がかった
桃色は
あまりに
繊細で
デジカメでも
鮮明に撮れない

じつに
幽霊的な
ピンク
だそうだ

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