湘南と横浜に
仕事でよくいく
その日は
午後があいたので
なんとなく
片瀬漁港から
江ノ島へ
ぶらぶら
片瀬の町で
江ノ電を
降りて
いつもの
魚屋さんで
地物の
あじフライと
めばるフライ
コンビニで
エビスを
かって
潮風のなかを
呑み食い歩き
魚はふわふわ
ソースや
塩がなくても
磯の味が
しみていて
うまい
空には
とんび
漁港の店に
はいり
「生しらす丼」
というと
「今日は風が
つよくて
しらす船が
でていないんです」
といわれ
釜揚げを
頼む
たっぷりの
しらすで
日本酒を
三本呑む
しらすは
舌のうえで
淡雪みたく
すぐ
とけてしまう
いらない
ガラス壜に
日本酒を
もらい
それから
江ノ島の
岩屋まで歩いて
夕陽が
おおきな
凸面鏡みたく
撓んだ海に
沈むまで
岩に腰掛け
海酒しつつ
ただただ
放心
していた
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