夏が半ば生まれる
と書いて
はんげしょう
夏至から
十日ほど経つ
7月2日を
暦の上では
そういうけれども
半夏生草は
たしかにこの頃
咲きはじめる
ドクダミ科の
野草で
おしろいを
したような
花弁が
緑の葉のうえに
飾られ
半化粧した
という
名の由来も
あるらしい
紫電の形で
折れゆく
茎も
独特の
趣がある
おなじみ
俳句の季語にも
なっている
草花だけれども
不思議な花だ
半夏生から
5日後は
七夕で
松尾芭蕉は
「文月や 六月も
夜の常には似ず」
と詠んだ
夏が半ば生まれる
という詩情が
ぼくは大好きで
そんなポエジーが
凝って
そのまま
花の姿に
なったような
半夏生草を
見つけると
つい持ち帰り
活けたくなる
といっても
花は
いつも
投げ入れで
花瓶は
トルコの
海揚がり
17世紀ごろの
水瓶
下の写真
夏の花瓶は
妻が最近
初めて買った
骨董(?)
福島のニシン鉢で
明治頃のもの
らしい
活けた
花は野生の
コスモス
毎年
初夏から秋口まで
庭でずっと
咲き乱れている
妻曰く
ニシン鉢は
「八重さんも
使っていたかも」
女性も野花も
うつくしくて
ほんとうにつよい
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