週末はドライブしながら、那須湯本へ湯治と森林浴。
八月は、ほとんど休みがなかった。
九月末からはフランスへ招聘されているので、妻と休みをとろうと思いたったのだ。
東北自動車道を約二時間。それから、那須街道をあがって、山あいをドライブしながら展望を楽しみ、かの殺傷石に到着。
九尾の狐さまにお会いしたくなったのだ。
硫黄が吹きでる殺生石のまわりのほか、谷は緑なりき。涼がよくて、もう秋なのに、紫陽花が花をつけている。
陽のささない山道に咲く紫陽花はちょっと不気味で、そんなところが妖精譚の地、ヘヴリディーズ諸島を思い出させた。
楊貴妃、玉藻の前に化け、稀代の悪女としてその名を後世に馳せるお狐さまに、いい詩が書けますように、とお詣り。
つぎは下写真、鹿の湯で湯治。
お湯はまっしろに濁っている。かなりつよい硫黄臭。湯温は四十八度で、ぴりりと肌をさす刺激的な熱さ。源泉の温度は六十八度あるという。ストロングスタイル、本物の温泉。
夕食は宿泊先で自炊。かんたんにサラダをつくり、ミディアムレアにステーキを焼く。ほんとうは、那須牛がよかったのだけれど、人気がでてしまって、地元スーパーではなかなか売っていない。
家から、秩父のシングルモルト・ウィスキー、イチローズ・モルト17年シングルカスクをもってきていた。最初はハイボール、それからストレートで呑みつづける。鈴虫と蝉が交互に、盛大に鳴いて。季節の谷間でも、グラスをあげる。
翌朝は、二日酔いもなく、すっきり目ざめる。温泉の効果か、お狐さまのお力か。
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