日の出とともに、となりの竹林でウグイスが春の歌をうたいはじめる。
詩人の城戸朱理さんと写真家の小野田桂子さんがプロデュースするテレビプログラム「H」(アッシュ)出演のため、今週は京都。原稿や大学の春学期からの講義の準備も無事におえ、昨日は、妻と開花したばかりの庭のしだれ桜と、見沼の桜並木をそぞろ歩き。ちょっと早めの花見をした。
庭のしだれ桜の古木は樹齢600年、見沼の桜並木は全長20㎞。桜並木は最近では、桜回廊なんて名づけられている。さいたま市はさらに桜を植樹して、日本一の長さにしようとしているのだ。江戸期に植樹がはじまった、歴史ある見沼の右岸左岸の桜並木は、ひなびていて静かな、かくれた桜の名所だった。過剰な宣伝によって里山の清閑な風情と自然が、こわされないことを祈るばかりです。
京都から帰るころには、桜は散ってしまっているかもしれない。
それでも、ことしは、京都でいいお花見ができそうだ。明日は、大正時代の名建築にして名庭園、流響院で撮影。ぼくと翻訳家の妻もきき手として出演させていただくが、今回の主役はミシュランで星を獲得した料理人・宮澤政人さん。撮影はご存知、井上春生監督。春がおとずれたばかりの京の都で、宮澤さんとの対話と、京料理をたのしみたい。たしかに緊張もするが、同世代の宮澤さんと番組でご一緒できるのは、わくわくする。
ぼくはいそいそと荷造り。ボストンバックにスコッチのフラスクと旅盃をいれ、そうだ、スーツは、ポール・スミス・ブリティッシュ・コレクションの新作にしよう。城戸さんと小野田さんは、ぼくと妻のために新幹線のグリーン券を手配してくださった。そのおこころづかいが、ほんとうにありがたい。
そんな事情もあって、ブログは4月4日までお休みします。この仕事をすることで、ぼく自身、なにかいいお土産をもちかえりたい。
あと、呑みすぎ、二日酔いには、重々、気をつけること。
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