ぼくらが宿泊したのは、南種子の茎永という村落。
写真のように、種子島は米どころでもあって、見渡すかぎり、青々とした美しい水田がひろがっていた。畦道に遊ぶのは、ザリガニではなく、沢蟹。写真を撮れなかったのが、残念。この時のとまったような山田から、車で二十分も走れば、海。
南種子の稲作は、弥生時代まで上る。古代米・赤米伝来の地でもあるのだ。中央写真、変わったかたちをした水田は、舟田。その前にあるちいさな森は、御田の森と呼ばれる礼拝所だ。現在でも田植えの季節に、豊穣と無事を祈願して祝詞を唱え、神楽を舞い、直会をする。
舟田は雨水だけで稲をつくる神田なのだという。ぼくはホーチミン近郊の村でも、これと似た祭事を見たことがあった。妻の指摘によれば、ぼくらの故郷、見沼の女氷川神社の御船祭も舟田信仰と類似している。
茎永は「稲の茎が長いゆたかな土地」を意味するとか。
柳田國男のいう「海の道」からだろうか、赤米とともに南方系文化が島につたわったことが、こうして、いまも感じられる。
島の花は、ハイビスカス。
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おじゃり申せ! (種子島の言葉で、いらっしゃい)
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