五月の大型連休明けから、神奈川県は緑園都市にあるフェリス女学院大学でも教えはじめた。
ぼくの担当する講義は、「近現代詩歌の世界」。もともと、詩人の城戸朱理さんが教えていらしたのだが、今年からぼくに交替したのだった。退官されたが、詩人の吉田文憲さんも教鞭をとられていた。いまは、小説家のほしおさなえさんも教えられているし、城戸さんは創作の講義を担当されている。
そんなこともあり、近年、フェリスはぞくぞくと、あたらしい詩人たちを輩出しているのだった。きょうは、いま活発に詩作品を投稿したり、同人文芸誌制作に携わる長尾早苗さんが講義に遊びにきてくれた。
講義のあとは、ぼく向けの、大人の大学がはじまる。城戸朱理さんと呑みにゆくのだ。
夕方5時に小田急線藤沢駅でまちあわせ。料理が得意な城戸さんが最初につれていってくださったのは、駅ちかくの調理器具や「林屋」。正本、木屋、そして林屋オリジナルの和包丁などを鑑賞する 笑 「包丁なのに、こんなに美しくていいのか!?」とは、城戸さんのコメント。
つづいて、ちかくの鮨や「青海」(せかい、と読みます)さん。写真は上から生トリガイの刺身、マコガレイ、シャコ。どれも新鮮で、美味。さすが、藤沢のお鮨や、レベルが高い。
生トリガイは、希少だが、ふだん食す下ごしらえしてあるトリガイとまったくちがう、味わいと食感。より瑞々しく、香りも芳醇だ。マコガレイは、自家製ポン酢をつけていただく。絶妙。子持ちシャコは、蒸して岩塩のと、タレのと。あまりに美味で、ぼくはおかわりした。
握りはほかに、コハダ、中トロ、アナゴ、ぼくは牛炙り(淡麗!)、城戸さんはタラコの軍艦巻き、など。〆にネギトロ(焙ってないのに、海苔はパリパリ)。酒は、ぬる燗。いつも、城戸さんとは各自一升ぐらい呑むのだけれど、きょうは控えめに七合ほど。
詩、時代小説、骨董、ミステリ、近現代美術、聊斎志異、テーラード・スーツについて歓談。あっというまに、二時間がすぎた。
詩人の田村隆一も、鮎川信夫や中桐雅夫、『荒地』の詩人たちとかよった「バー ナルシス」を、「詩の学校」とよんでいたっけ。
帰りは湘南新宿ラインのグリーン車で、ウィスキーの水割り。おともは、藤沢駅で買ったサガミハム。
仕事のような、遊びのような金曜日が、これからもつづくのでしょう。
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