種子島の旅の最後は、鉄砲伝来のトポイ、門倉岬。
聖書とキリスト教が伝来した、スコットランドのエリス島、その断崖にたたなずんだときもおなじ感想をいだいたのだけれど、後の歴史をゆるがす文明が、日本の果ての、静かで、さみしくて、おだやかな土地に漂着したという事実が、なんだか、遠い。
岬にはぼくら以外、ウミツバメと蜜蜂と蝶と猫しかいなかった。
海には、無言で向きあうしかない。島に着いてから、雨と曇天だったので、海にきて快晴に恵まれた歓びがこみあげてきた。
種子島ですごした時間が、汐風とともに背中をおしてくれる。
こんな島にずっといたら、ほんとうにすごい悲歌が書けるかもしれない。
南の海に別れの挨拶。
あばよ、カバよ、アリゲーター。
また、きます。
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