そんななか、妻がバレンタインのランチにつれだしてくれる。
まずは、北浦和で岩盤浴。一汗かいたところで、ちかくのトラットリア「畑の鍵」さんへ。とはいえ、こちらのシェフは十代でフランスへわたり、修業された方で、基本はフレンチ。でも、イタリアンも好きでやっているのだそう。その名のとおり、埼玉の地野菜をメインに、有機栽培野菜にこだわったお店だ。
スタートは山盛りのサラダがでて、つぎは写真のアントレ。鴨の自家製燻製、手づくりアンチョビマヨネーズとポーチドエッグ。鴨は川越、ロマネスコは越谷産だとか。ローストポークとポテト。豚は埼玉のかおり豚。
農産県埼玉には、近年、こういった地産地消を旨としたレストランがふえてきている。野菜はとくに色、味、香り、ともに濃い。オーベルジュエスポワールもそうだけれど、フランスでは地産地消にこだわった職人的なレストランがブームでもある。極端な場合、そのレストランのある地域の農産物しかつかわない。
以前、名栃木軍鶏として知られるプレアノール種の生産者の方がいっていたのだが、冷凍や輸送技術が発達したいまでも、半径40キロメートルを越える搬送はどうしても肉、野菜の鮮度をおとしてしまうのだという。そういえば、星岡茶寮時代の北大路魯山人がもっともこだわり、苦慮したのが素材の鮮度だった。
いくらおいしい素材でも、新鮮でなければ味はおち、いくら鮮度のたかい地産の素材でも、おいしくないと、こまる。素材の味は、料理にとって永遠のテーマなのだろう。
チョコレート・ブラウニーもあまさひかえめで、美味。うるさいことはいわず、こうして不自由なく食べられることが、奇跡的な幸福なのだろう。あすから原稿をがんばろう、と思う。
本ブログは、食ばかりではなく、詩のことも書かないといけないのだが、最近、机のまえをはなれられなかったもので。ご容赦を。あ、でも、机のまえにいるのが正常なのか。次回は、文学やアートのことも書きます。
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