2014年10月25日土曜日

ブールジュ、滞在執筆のはじまり






 ボルドー、パリでの仕事をおえて、TGVに乗り二時間。やっと、今回の旅の目的地、ベリー県のブールジュにたどり着いた。
 フランスで17世紀に創立された美術アカデミー、エコール・デ・ボザールEcole des Beaux-Artsの招きできたのだが、ぼくは滞在地に迷わずこのブールジュを選んだ。
 ブールジュはフランスの臍のような場所。パリでブールジュといっても、ほとんどの人が、それ、どこ?と首をかしげる。
 でも、写真のように、美しい小古都でしょう。絵本の頁に飛び込んでしまったような。ベリー特有の、赤や茶の組木でできた花崗岩の家は築200~400年といわれる。これはバスク地方にゆくと、赤と緑の組木になります。旧市街の家がすこしゆがんだり、傾斜して見えるのはカメラレンズのせいではない。
 大商人ジャック・クールがもたらした富のおかげで、ブールジュはロワール地方の文化と芸術の中心地となる。シャルル七世が落ち延びた都でもあり、サン=テチエンヌ大聖堂は1982年に登録された世界遺産。
 バルザックやコレットも訪れ、ジョルジュ・サンドが連作を書いた土地。かの「マルドロールの歌」の詩人、ロートレアモン伯爵の足跡もある。いま、このブールジュに、詩人、作家、アーティストなどが滞在し、執筆、ワークショップ、個展をしている。

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