思わぬ、秋の台風の被害。被害が大きかった地域の方に、この場をかりてお見舞い申し上げます。
ぼくの暮らす田園も、田畑が水びたしとなったが、さいわい、被害はすくなかったようだ。
きょうは晴れ間ももどってきて、庭を眺めていたら、シュウメイギク(秋明菊)が根こそぎたおれてしまっていた。たおれた花を束ねて甕になげいれておく。すると、母が半夏生とともに、一輪、活けてくれた。
東日本大震災の後、ぼくは新聞社の求めで東北を旅した。福島の相馬から飯館村をおとずれたとき、無人の荒野にシュウメイギクが咲いていたのだ。シュウメイギクは、首をたおすように咲く。たおれているのに、えもいえぬ幽玄な風様で、咲くのだ。その姿が、東北の地で、すごく印象的だった。
そんな思わぬ記憶の発現が、遠地の埼玉で、一瞬にして音ずれる。
時間も大地も輪廻している。
きょう、震災から、四年半。
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