6月12日の日曜日。飯田橋のホテル・メトロポリタンにおいて、「日本の詩祭2016」が開催。ぼくも、お手伝いによばれた。
第六十五回のH氏賞受賞詩集は、森本光徳さんの『零余子回報』。
第三十三回現代詩人詳細は、昨年、『晩鐘』を上梓された、尾花仙朔さん。
先達詩人に顕揚されたのは、田中清光さん、田村のり子さん。
おめでとうございました!
今年は、鮎川信夫没後三十年にあたる。いみじくも、いま、神奈川近代文学館では「『荒地』展」が開催中だ。
そんな年に、『荒地』に所属していた尾花氏が現代詩人賞を受賞し、信州の山と自然に根をおろす類稀な抒情詩人でありながら、瀧口修造から示唆をうけたデカルコマニーをいまも試行し、手ばなさずにいる田中氏、小泉八雲研究者として、環境保護運動など行動の詩人としても知られる島根の田村氏が顕揚されたことは、個人的に感慨深い。
とくに、田中氏からは、散会後にサインをいただきたかったのだか。
贈呈式が終わると、新倉俊一先生の特別講演「詩人 西脇順三郎とエズラ・パウンド」。西脇と直にふれあい、学んだ新倉先生ならではのエピソードは、いつ拝聴してもおもしろい。
また、初期の西脇はエリオットよりパウンドの影響をうけていたというお話も非常に興味深かった。
最近、旺盛に詩集を刊行されている新倉先生だが、会場には、上梓されたばかりの新詩集『転生』(トリトン社)が平積みされていた。
一冊、贖い、講演直後の新倉先生のもとにかけつけ、サインをいただく。俊敏な森山恵さんが、すでにサインをもらっていた。
今年も、楽しく、盛大な詩祭だった。実行委員長の黒岩隆さんはじめ、委員のみなさま、ありがとうございました。
0 件のコメント:
コメントを投稿