2016年6月20日月曜日

種子島の時間6〜豊満神社





    本ブログを読んで、夏休みに種子島へゆきたいという方がいらしたので、このお話、すこしつづけます。

    五月にぼくと妻がおとずれた、種子島の茎永。そこに古くから信仰されている「豊満神社」がある。
    町の無形文化財。玉依姫命をお祀りする神社だ。由来や神事について解説するウェブサイトもあるようなので、下記、リンクしておきます。


    いちばんうえの写真は、二の鳥居。テリバサカキやソテツなど、南の樹々の鬱蒼とした原生林に、そのまま参道が通じていてる。関東の寺社ともちがう、野趣あふれる、なんとも神さびた雰囲気。
    陽射しのつよい昼間でも、南の植物におおわれた参道は小暗くて、どこかすずしい。樹々の濃い香りがたちこめたなかを歩いていると、生命がみなぎってくるようでした。

     一の鳥居の手前で、苔生した石像を見つける。南九州でいう、ガラッパ、つまり河童像らしい。茎永は河童や龍神伝説も豊富なのだそうな。手をあわせ、ペットボトルの水をすこしかけてさしあげた。

     いよいよ、本殿。妻はここでおみくじを引く。大吉。年始の武蔵一宮氷川神社、春の京都撮影から、あまりくじ運に恵まれなかったらしい。日本の南端まできて幸運をひきあてたのだから、うれしそうだった。無数の蚊にめげず、ぼくも旅の無事を祈願。

    参道には、ウグイスのさかんな鳴き声。見たことも、聴いたこともないような、野鳥の歌も。
    行手に、蝶がたくさん舞っている。ぼくらを導いてくれるように。そういえば、南種子の漁港をおとずれたとき、大漁旗や凧に、蝶の意匠がおおかった。ツマベニチョウだそうで、地元では、よき波をはこぶ精霊なのだとか。

     音ずれた方に、いい波がきたらんことを。

3 件のコメント:

  1. 石田様

    こんにちは

    塚田知雄と申します。
    当方、Crossroad of Wordという現代詩のアーカイブサイトを運営するものです。
    このサイトはClassicから現代詩までの幅広いジャンルの詩を読みやすいフォーマットで提供し、詩を読む人の裾野を広げていくことを目的とするサイトです。

    現代詩も作者の許諾を得ながら掲載しております。現在までに鈴木志郎康さん、和合亮一さん、小池昌代さんら、多くの方々の詩を掲載してきました。

    不躾なお願いで恐縮ですが、石田さんの詩集「耳の笹舟」より、「星をさがして」を転載させていただくことは可能でしょうか?

    もちろん、著者名、原典は明記いたします。Twitter等を活用し、出来るだけ多くの方に読んでいただけるように努力します。

    ご検討いただけると幸いです。

    Crossroad of Word URL
    http://wordcrossroad.sakura.ne.jp/wp/

    Mail Address crossroadofword@gmail.com
    Twitter @crossroadofword

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    1. 塚田知雄さま

      こんばんは。

      ご返事が遅くなり、すみません。

      コメントをありがとうございます!

      アーカイブの件、うけたまわりました。

      どうぞ、おつかいください。

      石田瑞穂

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  2. 石田様、ありがとうございます!
    早速下記のURLにて掲載いたしました。何か問題がございましたら、ご連絡ください。
    http://wordcrossroad.sakura.ne.jp/wp/?p=2225

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