そろそろ、三月の春分からつかいつづけてきた春の酒器をしまおうかな。
梅雨入りがちかづくと、徳利のなかが黴てしまうからだ。
うえの盃は、五月に神戸の骨董屋さんで見つけたもの。17世紀の白デルフト。発掘ものだと思う。盃全体を、茨のように巻いている模様は自然にはいったニュウだ。こんなの、見たことない。
古美濃といっしょで、土中で経年貫入したのだろう。さらに不思議なのは、まったくカケがないこと。飲口のポッチは、こびりついてしまった土の色です。サイズは、親指と人差し指でつまめるくらい。お店にはいり、十五分ぐらいで買ってしまった。
つかってみると、茨模様はうるさくない。むしろ景色になって、好もしい。デルフトはぬくみのある白だが、所詮、洋物。日本酒を注ぎつづけるとすこし冷め冷めした気分になるし、なにより東洋の徳利にいまいちあわない。
貫入のおかけで、和洋習合、鶏龍山窯徳利により添えると、自分では思っている。この徳利には、デルフト盃のほかに、草創期伊万里真菰紋盃もあわせて愉しんでいる。
ことしの梅雨は、暑いか、寒いか。気温によって、古硝子か、古伊万里か、現代作家物か、徳利をつかいわけよう。
こんにちは、はじめまして。いつもたのしく読ませてもらっています。
返信削除こちらの神戸の骨董やさんがとても気になるのですが、差し支えないようでしたらお名前を教えていただけないでしょうか。
初めてですみません、よろしくお願いいたします。
長谷さま
返信削除いつもお読みいただき、ありがとうございます!
ご返事が遅れまして、すみません。神戸のお店。じつは、ふらっと入ったお店で、名前がわからないのです。アンティークのセレクトショップだったような。
ただ、そこで、京都のしかまファインアーツさんの展示をやられていて、そのときに購入した盃です。名刺をいただきました。
ちなみに、しかまさんは、イギリスや日本の民藝にもおつよいですね。
機会があれば、しかまさんにも、ぜひ。
こんにちは。
返信削除ご返信遅くなりました、ご丁寧にありがとうございます。しかまさんは前から気になっていました、しずかできれいなお品が多いですね。
ありがとうございます、神戸の骨董やさんは探してみますーしかまさんにも京都に行く際には寄ってみますね!ではでは