2013年3月1日金曜日

古川日出男 デビュー15周年イベント


古川日出男さんの朗読


小島ケイタニーラブさん



演劇カンパニー ロロ

アップが遅れましたが、
小説家・古川日出男「朗読空間 声を狩る2013」
(於:青山 月見ル君想フ)
いってまいりました。
2月25日夜のことです。

かつて演劇をやっていたという、古川さん。
そのせいもあって、朗読劇ふう、と思いきや、
小島さんのギターとターンテーブル
パチパチいうタイプライターの打音にのって
小説言語でロックを奏でると思いきや、
朗読を文学と他者の、交通と交錯の場にかえてしまう。
パワフルなステージを織り上げていました。

「声を狩る」とは
すなわち、「本」、あるいは
朗読によって逆説的に
「小説が書かれる現場」へと回帰する
試みでしょうか。

小島さんとのペップトークからはじまり
宮澤賢治作品をエディットした
『春の先の春』の朗読。
三浦直之氏主催の岩手演劇カンパニーへとつなげ
批評家・佐々木敦さんとのトークへ。
小説を源流に
多様なパフォーマンスの流れを生みだした
圧巻のステージでした。

ぼくは8年前に「Edge in Cafe」のイベント・ディレクターを
3年ほどつとめさせていただきました。
朗読だけに完結しない、詩のイベントをどうたちあげてゆくか。
当時は、第1詩集『片鱗篇』を
ターンテーブルにのせて朗読したり
アメリカ詩や古本、ビジュアルポエム
現代詩とミュージシャンをからめてみたり。
ポイエーシス(詩的創造)を中心に
いくつかの十字路のゆききを試みました。

今回のステージを観て
(十字路とはちがうかもしれませんが)
古川さんの朗読と問題意識
イベントの構築手法に、僭越ながら共感いたしました。

詩のあたらしい頁をひらく
朗読イベントを、また〝だれかと、ともに〟つくってみたい。

ポエジーのあらたなクロスロードを求めて。

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