2016年11月29日火曜日

第五回エルスール新人賞贈賞式へ





   11月27日日曜日。東京は三軒茶屋のキャロットタワーで、第五回エルスール財団新人賞贈賞式におよばれして、いってきました。


    現代詩部門は、シンガーソング・ライターでもある柴田聡子さん、フラメンコ部門は、永田健(写真二枚目)さん、コンテンポラリーダンス部門は中村蓉(写真三枚目)さんが受賞された。


    みなさん、おめでとうございます!


    写真上は、選考委員の詩人の野村喜和夫さんと、前年度受賞者のカニエ・ナハさん。柴田さんは大阪でライブのため、ビデオ・メッセージで贈賞式に出演。カニエさんが、柴田さんの詩集を代朗読されました。


    詩とフラメンコとダンスがクロスオーバーするパーティーは、文壇パーティーともまたちがう客層。フラメンコ、ダンスのお客さんたちは、イケメン、イケジョぞろいで、華やかだったなあ。


    おもしろかったのは、中村蓉さんのパフォーマンス。一番下の写真のように、会場にちらばっていた中村さんの招待客が、予告なく、ハプニングでダンスをはじめたのだ!曲は井上陽水「リバーサイド・ホテル」。


    とってもすてきなパーティーで、ぼくもすごく楽しめたし、クロスオーバーな試みをしたいと、クリエイティブな気分にさせてくれた場でした。


    主催者の野村喜和夫さん、真里子さんご夫妻に感謝。


    11月29日の今朝、このブログをしたためているのは、新幹線のグリーン車内。テレビ撮影のため、妻と京都にむかっています。

2016年11月27日日曜日

お肉さぁぁん




   みなさん、週末、いかがおすごしでしょう。ぼくは、これからおよばれされて、詩人の野村喜和夫さん、真里子さんご夫妻の主催する「エルスール賞」パーティーへ。


    そのまえに昼食を、と思い、北浦和の新進の蕎麦屋「斗露路」に。ここはおもしろくて、フレンチ・レストランでもある老舗ブーランジェリーが経営しているのです。だからか、おつまみのメニューに写真のローストビーフや牛頬の煮込みなんかがある。

    蕎麦は、国産蕎麦粉をつかった手打ち。ビールと、埼玉の地酒「文楽」のぬる燗でローストビーフをいただき、かけ蕎麦。ちなみに、玉子焼きが旨い。見ていたら、シェフ?がフライパンをこまかにゆすって仕上げていた   


    最後の写真は、数日前の夕食の回想。ボジョレーヌーボーを買ったはいいけど、なかなか呑む機会がない。すると、妻が子羊のフランス家庭料理をつくってくれたので、あわせて呑む。妻いわく、「今年のボジョレーヌーボーはあまいね。いつもはすっぱいのに」


    フランスの友人が、ボジョレーヌーボーにかんするこんな言葉を教えくれたっけ。「ノエル(クリスマス)になっても、ボジョレーヌーボーの瓶詰めは終わらない」。歳末、年末進行は、世界のどの国もそうなんだなぁ。


     「お肉さん」は野村喜和夫さんの詩集『スペクタクル』のフレーズ。野村さんが朗読すると、その言葉は、お肉さぁぁん、と、いわくいいがたいユーモアとペーソスを聴く耳に刻むのだった。


    ほかの生命をいただいて生きるのが、人間。今晩のパーティーでも、お肉さんがでるでしょう。自分がお肉を食べすぎてるなぁと思うと、野村さんの、お肉さぁぁん、がいつも脳内にこだまするのでした。

2016年11月24日木曜日

紅葉と雪





    関東は11月の初雪。


    見沼の樹々は今週から本格的に紅葉しはじめたのだけれど。

    今朝、仕事場についたら、黄金の葉をしげらせた庭の大銀杏が冠雪している。紅葉の最中にふる雪を、ぼくはいままでに見たことがあったろうか。


    都内での打ち合わせも、きょうは中止。おとなしく、たまった散文を執筆する。万年筆は寒いとインクの出がとどこおりがちだけれど、わがパーカー・デュオフォールドは快調に枡をうめてゆく。

    最近は、満寿屋の原稿用紙に万年筆で一発書き。おかげさまで散文の注文も増えつづけていて、ノートに下書をしている時間的な余裕がないのです。


    それでも、ちょっと、色づいた葉も見たいなと思い、北島遊さんがすてきな葉たちの絵を添えている、大崎清夏さん文の絵本、『はっぱの いえさがし』(福音館書店)をひらいてみる。


    見えにくいかな?表紙裏に「LUNCH POEMS@DOKKYO」のときにいただいた大崎清夏さんの直筆サイン。そのしたに庭で拾ったマルハマンサクの紅葉をひとひら、おいてみた。サインには、大崎さんの描いたちいさなはっぱも、ダンスしている。


    今晩の夕食は、おでんと熱燗にしよう。

2016年11月21日月曜日

フランスへ酔っぱらいに〜シャトー・ラトゥール2





   葡萄畑の次は2001年に全面リニューアルされた醸造施設へ。マール、葡萄の搾りかすを手作業でもとりのぞき、66個あるステンレスタンクに移し替え、完全管理で醸造するのだとか。


    このタンクはとても高価で、フランスの数あるシャトーでも保有しているところはすくない。伝統あるシャトーのイメージだと意外と思われるかもしれないが、それだけワインの品質にこだわっている、ということだと思います。ちなみに、ここまでで、収穫した葡萄の半分は品質保持のために失われているそう。


    熟成中のワイン。樽はフランスのアリエ県とニエーヴル県のオークで職人が特別につくる。このセラーは二年目。栓がうえをむいてるでしょう?

    以前、シャトー・ラトゥールの樽で香付したマッカランを呑んだことがある。ラトゥールの樽は、熟成がすむとすべてとりかえられる。樽はまたべつのシャトーやウィスキーの造り手たちのもとで命を吹きかえすのでした。

    樽の腹を見ると、紅紫、ワイン・レッドに染まっているのがわかるでしょう。中身のワインが樽木の表面にまで染みでているのだ。

   ワインの染みた樽は、じつにいい色合いで艶光って。底を天板にして、この樽のうえで詩を書いてみたいなぁ。ラトゥールの妖精たちが、きっといい詩を書かせてくれるだろう。

2016年11月19日土曜日

第二回LUNCH POEMS @ DOKKYOに大崎清夏さんが出演



 11/17木曜日、獨協大学で開催された「LUNCH POEMS @DOKKYO」に、詩人の大崎清夏さんが出演。朗読と講演をしてくださった。

 毎月第三木曜日に獨協大学外国語学部の学生たちが詩人を招き、その朗読と講演を録画したものを獨協大学図書館にデジタルアーカイブとして保存。さらにYouTubeにもアップして、世界各国から無料で閲覧してもらおうというこのプロジェクト。ぼくはこのプロジェクトのディレクターを務めさせていただいている。前回の岡本啓さんにつづき、今回が第二回となった。

 写真は前列中央が、大崎清夏さん。むかって左隣がプランナーの獨協大学外国語学部教授・原成吉先生。右隣が、ぼく。後列が当日の観客のみなさんと実行委員会の学生さんたち。

 いつものように、大学前の電光掲示板に映った「大崎清夏」の文字に驚いていただいたあと、会場の獨協大学インター・コミュニケーション・ゾーン(ICZ)に詩人をお連れし、マイクテスト、打ち合わせ、そして本番。
 詩のみならず、最近、福音館書店から『はっぱのいえさがし』(絵・北島遊)というすてきな絵本も刊行された、大崎さん。学生さんたちもとても楽しんでいたようだ。実行委員会、映像班のみなさん、お疲れさま!

 イベント後は大崎さんと浦和で待ち合わせ、鮨屋「二乃宮」で乾杯。『はっぱのいえさがし』にサインしてもらう。
 夕方6時に呑みはじめたのだけれど話が弾みすぎ、また大崎さんもよくお酒を呑まれたから、うれしくなって、10時ぐらいまでおつきあいいただいてしまった。清夏さん、ほんとうにありがとうございました。

 大崎清夏さんの朗読と講演の映像は、来年一月に獨協大学図書館ホームページおよびYouTubeにアップ予定。前回の岡本啓さんの映像は、12月の初旬にアップを予定しています。

 本ブログでもおってお知らせしますので、ぜひ、お楽しみに!

2016年11月15日火曜日

「週刊朝日」にコラムが掲載


   今週発売の「週刊朝日」に、読書コラムが掲載されました。


   「週刊図書館」のリレー・コラム欄で、テーマは「最後の本」。


    最後の晩餐のように、人生の終わりに読みたい本を、さまざまな筆者たちが自身の人生の一場面からひきだしてくるという、本の紹介であると同時にライフストーリーでもあるコラム。


    黛まどかさんや穂村弘さんなど、俳人や歌人が多いなかで、現代詩人のひとりとして、書かせていただきました。


    ぼくのお話は、「パブでもらった"遺言"」。イギリス滞在でのある出来事に本がかかわってきます。


    ぜひ、お手にとってみてください。

2016年11月14日月曜日

第54回藤村記念歴程賞贈賞式

 



 1111日金曜日、第54回藤村記念歴程賞、第27回歴程新鋭賞贈賞式(歴程祭)が執りおこなわれました。

 ご来席のみなさま、歴程事務局長の新藤涼子さん、選考委員長の野村喜和夫さんをはじめ「歴程」同人のみなさま、こころよりお礼を申し上げます。

 同時受賞をした岩佐なおさん、歴程新鋭賞を受賞された平田詩織さん、河口夏実さん、おめでとうございました!

 今年は四人が受賞とのことで、盛会、にぎやかで熱気あふれる歴程祭。ぼくの紹介スピーチは、原成吉先生がしてくださる(原先生とぼくの受賞者スピーチは、次号「歴程」歴程祭特集号に掲載とのこと)。

 『耳の笹舟』の編集で尽力してくださった、思潮社総編集長の高木真史さん、出本喬巳さん、装幀をしていただいた奥定泰之さんがかけつけてくださり、花束をいただいた。
 小説家の古川日出男さん夫妻からはブーケと電報を。
 LVMHからは電報。
 詩人では城戸朱理さん(乾杯の挨拶もされた)、渡辺めぐみさんをはじめ、田野倉康一さん、松尾真由美さん、佐峰存さんらがきてくださる。

 中央写真は来席いただいた獨協大学原ゼミ卒業生の方々。ぼくをのぞいて全員、アメリカ現代詩研究で活躍されている先生方だ。左から、今年『マイケル・パーマー』で鮎川信夫賞詩論部門を受賞した山内功一郎先生、中央が原成吉先生、ぼく、詩の英訳や日本語訳でお世話になっている山中章子先生、遠藤朋之先生。

 下写真は、ドラゴン・タトゥーな女たちのおふたり。二次会に出席された平田詩織さんとも愉しくお話させていただく。

 KADOKAWAKさん、資生堂のMさん、株式会社ストゥーパのRさん、『耳の笹舟』を執筆した万年筆を贈ってくださった新井家のみなさん、ぼくの母校のK先生、ご多忙中ご来席くださり、こころからお礼を申し上げます。妻のみゆ、両親もありがとう。


 みなさん、ほんとうにありがとうございました。これからも、がんばります。