2013年7月28日日曜日

福島で呑む店




レーベンブロイの生


福島名産「エゴマフランク」


ちょうどいま
相馬野馬追の
開催されている
福島。

いつも立ち寄って
しまうのが
JR福島駅から
歩いて十分
栄町にあるビアバー
「ローゼンケラー」
一九五三年からある
老舗だ。

ぼくはいつも
レーベンブロイの生と
県内産「エゴマ豚」
(シソ科のエゴマを
餌に混ぜて育てる)
でつくる
「エゴマフランク」を頼む。
十数年間、毎回、同じ。

脂に独特の甘やかな
旨味があって
ジューシーな豚肉は
エゴマのおかげか
花のような香りがする。
ピルスナーや
ヴァイツェンに
これがまた
良くあうのだ。

九分茹でて
軽くローストするのが
おいしく食べるコツ。
都内でも
これだけビールにあう
ソーセージは
なかなか
お目にかかれない。

ローゼンケラーには
いつも和服姿の
女将さんがいて
再会を喜んだ。
今年五月の末
栄町商店街の
皆さんは
手ずから街の
除染作業を行った。
「福島は放射能さえ
なければねえ」
女将さんは
そう語った。

福島で過ごす夜。
ローゼンケラーの
年季の入った
カウンターに座り
冷えたビールを
ごくごくと喉に
流し込んで
エゴマフランクを
頬張ることが
できないとすると
かなり
淋しい思いをする
ことになる。

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