2014年10月24日金曜日

パリ、ヴェルレーヌの家など


サクレ・クール聖堂


サクレ・クールからのパリ


モンマルトル


小説家ジャン・ジュネが住んだ界隈



詩人ポール・ヴェルレーヌの婚家


詩人アルチュール・ランボーのタイル

 土曜日。仕事が半日空いたので、モンマルトルまで出る。行ってみたいブラッサリーがあったのだけれど、なぜかお休み。しかたなく、サクレ・クールまで足をのばす。
 「石鹸の白い泡のように美しい教会」と、ヘミングウェイが形容したサクレ・クール。何度もきたことがあり、運動もかねてお参りしてみたけれど、ものたりない。
 パリで暇になってしまったときは、文学散歩。モンマルトルといえば、ジュネ。旅のノートを頼りにジュネの住んだアパルトマンをさがす。
 ふと、ヴェルレーヌの家があったことを思い出す。ノートをたぐると、Rue BacheletとRue Nicoletがぶつかるあたり。まったく特性のないパリの裏町に、はたしてヴェルレーヌの家は、ぽつんと建っていた。ヴェルレーヌが妻マチルダと三年の短い結婚生活を送ったのは、マチルダの両親の家。その三階に二人は住んだという。
 結婚一年後、ランボーとともにブリュッセルなどへ駆け落ちめいた旅をする顛末はよく知られていると思う。滞在先のベルギーで投獄されたヴェルレーヌは、マチルダから別居請求を受ける。波乱含みの新婚生活をふりかえりつつヴェルレーヌは、天国のように甘い一年と、それにつづく地獄の一年を経験した、と回想したのではなかったか。
 壁の隅に、だれがとりつけたのか、ランボーのちいさな肖像タイルがあった。

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