2016年4月28日木曜日

たけのこ





   もう初夏のような陽気がつづいてますが、うちの竹藪のたけのこもいつのまにか、すくすく、どんどん、土から顔をだしてきてしまっている。

    さっそく、妻にぬかで灰汁ぬきをしてもらい、晩ごはんに食べた。上写真は、たけのこのやわらかな穂先をせん切りにし、青柳の刺身と京都の白味噌でつくった酢味噌であえたもの。色絵蕎麦猪口は正木春三。ぼくがつくりました。

    中央部は、うすくスライスしてたけのこの刺身に。塩をふって食べる。土楽窯の土鍋には、川越は小野食品の湯とうふ。
    酒は、緑川。春の酒器には、いつもの鶏流山窯の篆刻若柳粉引徳利と草創期伊万里盃。

    だいたいにおいて、ぼくの夕食は向付で野菜を一品、魚か鶏、とうふで一杯。最後はかるめのご飯と汁物で〆る。主菜が刺身なら、すこしのこしておいて、熱い白飯と食べる。この晩は、妻の炊いた牛蒡と大葉の炊きこみ飯。京都山田味噌のゆうげ汁。

    そういえば、祇園四条の「千花」で、灰汁ぬきをしない、完全に生のたけのこの穂先を刺身にしていただいた。えぐみはなく、ほんのすこし粘って、地下水のような風味がある。山芋に似た食感で、いつもの刺身とまったくちがう、たけのこ。
    ぼくの亡くなった曾祖母がたけのこ掘りの名人だった。子どものころ、地上にまったく顔をださない稚たけのこを、曾祖母がどう掘り当てるのか、不思議でならなかったなぁ。

    今年も、自然の恵みであるたけのこに、たくさん楽しませてもらった。

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